ダラムサラの台湾人~インド報告②

ダラムサラの町中を歩いていると、ある寺院の中庭に人だかりができていた。立ち止まって見ていると、入り口付近の人が手招きするので入ってみた。中では漢字の書かれたお揃いの服を着た東洋系の顔立ちをした医師たちが、チベット難民たちを診察している。聞いてみると、台湾から来た仏教系の医療NGOだという。

中庭の数カ所に診療コーナーを設け、台湾式のお灸コーナーまである。診療代も薬代もすべて無料。ダラムサラの各地域で場所を変えながら1週間ほどの予定で活動を続けていて、費用は台湾の信者のお布施によってまかなわれているという。

NGOの代表らしき人の話では、台湾とチベットは仏教を通して交流が深いという。とはいえ台湾のNGOが中国チベット自治区で活動するのは不可能なので、ダラムサラを訪れるのだという。仏教という共通の信仰に加え、中国との複雑な歴史と敵対関係が、両地域の人々を心情的に近づけているようにも感じた。「日本のどこから来たのだ?」と言われ、沖縄からだと言うととても喜ばれた。台湾の人にとって、距離的に近い沖縄は、日本の中でもひときわ親近感があるようだ。

台湾ではまもなく、「中国との融和」を訴えて当選した馬英九政権が誕生する。台湾とチベットの関係にも微妙な影響を与えそうだ。

(写真:チベット難民を診察する台湾人医師/去年11月撮影)

 

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