歴史は政治家の意のままに・・

沖縄の海実に驚いた。先週、文科省が発表した教科書検定の結果だ。来年4月から高校で使われる日本史教科書から、沖縄戦で起きた住民の集団自決について、日本軍の直接的関与が全て削除されたのだ。

集団自決については一昨年、日本軍の元守備隊長が「集団自決は命じていない」として、大江健三郎と出版社を相手に訴訟を起こし係争中だ。今回の教科書改訂はこの訴訟を受け、「日本軍が集団自決を命じたという根拠は揺らいでいる」との判断から行われた。裁判はまだ終わっていないにも関わらずである。

集団自決の軍命が本当にあったかどうかは、改めて歴史を掘り起こす必要性があるのは事実である。座間味島では現在、悲劇の歴史と改めて向き合おうと、住民たちの手で平和学習ガイドブック作りが進められている。老人たちからの聞き取り調査からは、「日本兵から手榴弾を渡され、”米兵が来たらこれで死になさい”と言われた」など、集団自決への日本軍の関与を裏付ける様々な証言が出てきている。

あまりにも性急な教科書改訂の背後には、沖縄で着々と進む”米軍と自衛隊の一体化”の動きが関係しているのは間違いない。政府としては一刻も早く、日本軍の「名誉回復」を行い、自衛隊を沖縄で自由自在に運用したいのだろう。

政治家の都合で”歴史”が一方的に書き換えられていくこの国の、行く末を案じずにはいられない。

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