11日から4日間、上海を訪れた。爆発的な発展を続ける中国の現状を体感しようというのが旅の目的だった。
那覇から中国東方航空の直行便で2時間。あっという間に上海浦東国際空港に到着。福岡よりちょっと遠く、東京よりはだいぶ近いという感覚だ。まず驚かされたのは、空港から市内中心部までをリニアモーターカーが走っていたこと。タクシーで1時間近くの距離を、わずか7分20秒でつなぐ。最高速度は430㌔。2005年から運航を開始したというリニアは、上海が指向する未来都市のイメージをその玄関口から強く漂わせる。
市中心部を流れる黄浦江の西岸地区は外難(バンド)と呼ばれ、欧米列強が租界時代に建設した西洋建築が建ち並び美しい景観で知られる。ここから対岸の浦東地区を結ぶ”上海観光隧道”なるものがまた面白い。片道30元(約450円)で対岸までの600メートルをフランス製の全面ガラス張りの無人トロリーに乗って川の下のトンネルを進むのだ。トンエル内では極彩色のイルミネーションによる光のページェントが繰り広げられ、英語のアナウンスで”Magma!”だとか”Paradise and Hell !”など不可解な言葉が聞こえてくる。何とも言えない不思議というか不気味な雰囲気なのだが、これが中国人が考える近未来のイメージなのだろう。
http://youtube.com/watch?v=iMGuYE1v6Ow&mode=related&search=ここで映像見れます。
この独特なセンスは、ドバイなどアラブの近代都市でも感じたことがある。砂漠のオアシス都市に奇抜な形をした建造物が建ち並び、屋内人工スキー場や水族館ホテルまで登場している。悪趣味と片づけてしまえばそれまでだが、彼らのイメージする未来に共通するのは、”おとぎの国”のような華やかさではないだろうか。先進国の住人の多くが、”近代化と引き換えに大切なものを失ってしまった”と感じる中で、上海やドバイでは今まさに誰もがバラ色の未来を追い求め始めている。そうした人々の”夢”が、不思議なトンネルにつまっているような気がした。
(写真;上海観光隧道/1月11日撮影)