東京ZERO

161a4ce1.jpg東京大空襲から61年である。今年も都内各地で、慰霊祭などが行われている。たとえ交戦状態だったとはいえ、一般市民10万人を巻き添えにしたこの空襲は、ジェノサイドとしか言いようがないとつくづく思う。

この悲惨な歴史を記憶にとどめることはもちろん重要だが、注目したいのは焼け跡から立ち上がった当時の日本人の底知れぬパワーだ。

数年前、戦後日本の広告界の第一人者でポスター画家だった故・高橋春人氏が空襲後の東京をスケッチした画集を見たことがある。道ばたでカエルを料理して売る者、家を失い寺の鐘つき堂に住み着いた者、ヤミ市で日銭を稼ぐ孤児や引揚者の群れ。そこにはどん底の中から必死に行きようとする人間本来の姿が描かれていた。

今でもインドや中東、アフリカの雑踏に身を置いてみれば当たり前のように得られる感覚だが、現代日本にはすっかり消え失せてしまったものかもしれない。わずか60年前に先人たちが持っていた”野性味”を、いま一度思い出してみたい。

※12日より1週間ほど休暇でインドのムンバイに行ってきます。急成長する大国インドの経済最前線と、変わりゆく人々の暮らしを見てきたいと思います。ネットの接続状況次第ですが、現地からリポートを送る予定です。お楽しみに。

(注意:冒頭の絵は高橋春人氏の作品ではありません。)

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