吉田堅治さん逝去から2年

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きょう2月24日は、2008年にパリで亡くなった孤高の画家、吉田堅治さんの命日です。

去年のこの日はモンパルナス墓地で1周忌の法要が行われました。フランス国内のみならず、イギリスやアイルランドからも生前の吉田さんと親交のあった人々が大勢集いました。

映画「グランブルー」のジャック役で知られる俳優のジャン・マルク・バールもそんなひとりでした。ジャンさんは吉田作品の大ファンで深い親交があったといいます。法要のあとの食事会は、彼が自分の行き着けの店を借り切りすべてアレンジしてくれました。私はその席で調子に乗って、高田渡さんの「生活の柄」をギターを弾きながら歌ってしまいました。歌詞がなんとなく吉田さんの人生を彷彿とさせたからです。ジャンさんも、「Thank you for good music !!」と言ってくれました。映画のジャック役そのままの、穏やかで繊細かつお世辞もうまい(笑)ナイスガイでした。
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「クライングゲーム」や「ヒアマイソング」で知られる俳優エイドリアン・ダンバーもアイルランドから駆けつけました。彼もまた吉田氏の大ファンでした。食事会ではアカペラでアイルランド民謡を披露してくれました。野太い声から繰り出される物悲しい歌にアイルランドの風を感じました。翌日はアトリエにも遊びに来てくれたのですが、その際に「吉田の絵を観ると故郷アイルランドの自然を感じる」と語っていたのが印象的でした。
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http://www.octobergallery.co.uk/artists/yoshida/index.shtml

今夏には国内のとある場所で吉田堅治回顧展の計画が進められています。吉田さんのご令嬢が今週、墓参りのためパリを訪れています。今頃モンパルナスの墓前で展示会の計画を報告しているかもしれません。

私もパリの空に向かって祈りたいと思います。

       ”平和こそ最高の美”
     
          吉田堅治

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