砂漠の町のクリスマス

サンタクロースにトナカイ、モミの木のツリー・・・
クリスマスからイメージされる情景の多くは、”雪深い北国”であるが、イエス・キリストは決して雪国に生まれたわけではない。イエスが生まれたベツレヘムは、パレスチナの砂漠に存在するオアシス都市であり、今もイスラエルの占領化(暫定自治)にある。

2年前の8月、ベツレヘムを訪れたことがある。エルサレムからバスで20分ほどの距離だが、町の手前にイスラエル軍の検問所があり、厳しいセキュリティチェックを受けねば町には入れない。さらにイスラエル政府は町を取り囲むように新たな”分離壁”を急ピッチで建設していた。”ベルリンの壁以来の人類の愚行”とも言われる”21世紀の新たな壁”である。かつては世界中からクリスチャンが巡礼に訪れたキリスト生誕の町は、2000年以降に再び激化した紛争の影響で、活気を失っていた。極東の南の島に暮らしながらクリスマスを祝うことは、普段の暮らしからはほど遠いパレスチナ問題を改めて考える機会でもある。

昨夜、恒例のクリスマスミサがベツレヘムで行われた。ことし7年ぶりに中東和平交渉が再開されたことを受け、久々に多くの巡礼客が訪れ町は活気を取り戻したという。交渉では来年末までに和平を実現することが目標とされている。”オスロ合意”、”ロードマップ”と、挫折が常態化している中東和平だが、来年こそ砂漠の町の”歴史的なクリスマス”を祝いたいものである。

(写真:ベツレヘムの町/2005年8月)

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